白血病だったらよかったのに

お断り

白血病について触れる内容ではありません。白血病に罹患されている方々のお気持ちに抵触する表現かと思いますが、セッション中に出てきた相談者さまの素のお気持ちを表したものですので、ご容赦のほどお願いいたします。

※セッション内容をもとにしたフィクションです

私ね、人生で3回手術してるんですよ。

1回めは中学のとき、胆嚢とったんです。

2回めは高校のとき、子宮筋腫とったんです。

3回めは社会人になってすぐ、汗腺とったんです。

とってばっかりですね笑

胆嚢を患ったのは食べ物が悪いせいじゃないかと心配した母が、極端なマクロビ実践者となりました。

母の作ったもの以外、食べられない。

友達と学校がえりにコンビニ寄ったりできない。

友人とどんどん疎遠になっていきました。

そして子宮筋腫、婦人科で手術を受けるのは恥ずかしいと母がいうんです。年頃の娘が婦人科なんて、って。

それで一般的な外科で手術をしたんですが、やはり専門でなかったからでしょうか、予後不良となりかなり長い期間不調に苦しみました。

汗腺ですか?

多汗症だったのです。

いえ、多汗症だったようなのです。

筋腫の影響でホルモンバランスが崩れたとかあったのかもしれません。

多感な中高時代、それはそれは汗をかくのです。

恥ずかしいくらいに。

ニオイがしたらどうしよう、と気になって人と接することができませんでした。

不安を訴えても、気のせいだよ、と、取り合ってもらえません。

汗腺をとる手術があると知り、母にそれを受けたいと訴えましたが。

が。

恥ずかしい、と言われました。

そんな手術するの、恥ずかしい、と。

脇に傷跡が残るなんて、と。

恥ずかしいと言われたのはこれが2度目です。

私は母にとって”恥ずかしい”存在なのだと思ってしまいました。

汗が気になっておしゃれもできません。

汗が尋常でないだけなのです。

命にかかわる病気などではないのです。

だから誰にもわかってもらえませんでした。

気のせいだよ

気にするなよ

汗、ひどいでしょ?と問うても誰も正直に答えてくれません。

いえ、ほんとに気にならなかったのかもしれないけれど、その言葉を信用できません。

そう、私は人の言葉を信用できないようにもなっていたのです。

いっそ白血病だったらよかったのに。

ええ、白血病の方に失礼なことは100も承知です。

でも。

汗がひどいとかじゃなくて白血病だったら、ちゃんとみんなに心配してもらえる。

苦しい気持ちもわかってもらえる。

私の気持ちは誰にもわかってもらえませんでした。

手術をしたことも、誰にも言うことはできませんでした。

そんなに気にしなくてよかったのに、って絶対に言われる!

どうせ私は恥ずかしい存在だから

好きなものもやりたいこともいっぱいあったはずなのに

恥ずかしい自分は人前に出てはならない、と思いこんでしまって

自分を出してはいけないと思ってしまって

自分が何をやりたいのかもわからなくなってしまいました。

14歳の頃に汗を気にせずにいられたなら

いっぱいおしゃれしたかった

歌も歌いたかった

ダンスもしたかった

いっぱい表現したかった

友達と学校帰りにファストフードのお店によって他愛ないおしゃべりしたかった

したかった

ほんとは出来たはずなのに!

おかあさんが私のこと恥ずかしいって言うから!!

本当は発揮できたはずのキラキラした自分

自分を出すことも

歌うことも

モードに身を包むことも

踊ることも

いくらでも出来るのです。

でも。

10代のキラキラは手にすることはできないのです。

それを口惜しい、と思ったって当たり前ですよね。

”お母さんのせい”で

これから思いっきりキラキラを手にしてください。

歌って

踊って

オシャレして

女子会やって

母親のせいで、と思われる方は多いことでしょう。

私もですが、この方と私が決定的に違うところは自負するものがあるというところです。

否定されてなかったらそれ出せてたのに!

それで成果得られてたのに!

キラキラ出来てたのに!

その無念さ、それこそ「私の人生、返してよ!」です。

人が受けた抑圧を認められないのは、この「私の人生返してよ!」が怖いからなんですよね。

だって15歳の時に本当なら手にできていたはずのものと同じものは40歳のこれからは手に出来ない。

始めるに遅すぎることはないというのは真理ですが、15歳と40歳は違うのです。

40歳は40歳の喜び、キラキラは得られるでしょうけれど、15歳の時のそれとは違うのです。

15歳の自分に40歳の自分が手にしているものをあげても、「それじゃない!」となるのです。

もしも「それじゃない!」とならないとすれば、「これでもいいか」となったなら、それはただの「言い聞かせ」なのです。

白血病だったらよかったのに、というのも言い聞かせなのです。白血病ほどひどくないんだ、我慢しないといけないんだ、という。

15歳の時にキラキラしていたかったよね。

丶(・ω・`) ヨシヨシ

最後までお読みくださりありがとうございました✨
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