ダイナマイトボディとただのデブを分けるものは腰のくびれだ、と小向美奈子を見て思いました。
ただのデブを巨乳と呼んではいけない、とも思いました。
*
ハチクロ的に言うならばホームステイ。
G。
うちのチビはGが異様にダメでして、でかいのはもちろん、
ちっこい奴が現れてもこの世の終わりのように大騒ぎするのですよ。
デートの時、彼女の前でそんな姿みせたら100年の恋も醒めるだろ、って感じです。
外出時、奴が出たから一刻も早く帰ってこい、と指令の電話がかかってきたこともあります。
普段は親としての権威も威厳も微塵もない私ですが、G退治の時だけは別です。
難手術を終えたDr.に患者の家族がなげかけるような視線とでも言ったらいいでしょうか、
G処理を終えた私にチビが私にかける視線は。
君が私を評価するのってG退治の時だけだよね、って言ったら、
大人の仕事は子どもができんことをすることやないかっ、子どもを怖いものから守ってこそ大人やないかっ、
G退治してくれることをどんだけ俺がありがたいと思っとるかわからんのかっっ、と怒るのです。
喜んでいいのでしょうか。
もともと虫に大騒ぎするタチではありませんでしたが、
輪をかけて(?)Gが平気になったのはとあるテレビ番組を見てから。
教育テレビで「課外授業ようこそ先輩」ってのがありますが、映像作家の森達也の回がありました。
キライなもの、苦手なものを克服しよう、というテーマでした。
ムシとかヘビとか一般的に人が苦手とするものをたくさん持ってきてですね、
生徒たちはキャーキャー言うわけです、気持ちわるいー、こわいー、と。
そこで森達也が生徒たちに言ったのは、キャーキャー言ってないでじっくりと見てごらん。
意外と可愛い顔してるって気づけるよ、と。
数分後、生き物が入ったケースを取り囲んでいる生徒たちの口からは、かわいい〜♪という声があがっていました。
キライなもの、苦手なものって見てないんですよね。
腰を据えて向き合えば、正体がわかれば、必要以上に嫌悪感を抱くことはなくなります。
嫌悪感の根拠となるものがはっきりすれば、その感情と折り合いをつけることができます。
まさに、幽霊の正体見たり枯れ尾花、です。
なーんや、ススキやったんや、ってわかれば怖くなくなります。
- 作者: チャック・スペザーノ,大空夢湧子
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『怖れ』とは自分の心から生まれるものです。
自分を人や状況や物から引き離し、守ろうとする結果として『怖れ』が生じます。
恐怖心を感じるのは、そのことに気づいていないからなのです。
by チャック・スペザーノ
カード画像をご覧ください。
ほんとは可愛い猫なのに、大きく投影された影を見て怖れを感じています。
正体は猫だ、とわかればいいのです。実体と向き合わず影を見ているから怖いのです。
怖れを生じさせるものに実体があることは少ないです。
特に未來への怖れは、過去が引き金になっていることが多いです。
過去に向き合うことで未來への怖れは軽減されます。
苦手な人も同じです。
しっかりと向き合うことで、目をそらしていたものに気づけることでしょう。
それで好きになるとか、ってことはなくても、不快感の根拠がわかるとわからないでは大違いです。
目をそらしているものと向き合いましょう。
言葉を交わしましょう。
怖れを消し去りましょう。
で、テレビを見たしばらく後にですね、台所にGが登場したのです。
洗い物をしてる時、ちょうど私の視線の真ん前でした。
目があったのです(いや、ほんまに。
こんなにじっくりGを見たのは初めてだったかも。
黙ってたらな、別に何するわけじゃないんだよな、
蜂のほうがよほど凶悪で怖いよな、と思ったら、Gへの嫌悪感が薄れていきました。
嫌悪感が薄れたからといってGを見逃したわけではなく、
触れ合いタイム(?)のあとはしっかり駆除作業を行ったのですが(スイマセン、スイマセン。
追記:2012年9月6日現在、私はGがほとんど平気といっても過言ではありません。
嫌悪感≒ゼロ、かも。
ま、あんまり平気になって、Gがウロウロする環境に頓着しなくなったら困りモンですけどね。