四柱推命がおわかりの方にこれを言うと「たいへんね〜」と同情されるのですが、
ウチの母親は傷官が5個もあります。傷官というのは、つまり言葉がきついのです。
それが8個のうち5個もあるのです。言葉の暴力が服を着て歩いているようなもんです。
小さい頃から母の言葉に傷つく事が多かったのですが、四柱推命ができるようになって彼女の命式を作成して、
ああ、そうか、仕方ないよな、傷官が5個もあるんだもんな、とあきらめがついたのでありました。
私の嫌いな台詞。
世の中にはもっと大変な人がいるんだから
こう言われて、ああ、私の苦しみなんてたいした事ないんだ、
我慢しなきゃ、と思ってしまった人は多いのではないでしょうか。
外部からダメージを受けた場合、ダメージをくらわせてくれた相手を恨めればいいのですが、
人間性善説だな、と思っちゃうのが相手を恨むのではなくて、
そういう目にあってしまったダメな自分、と自分を責めてしまうのですよねー。
自分のダメージによる辛さを認めてもらえてないから。
たいしたことないよ、って言われちゃってるから。
そんなんで傷つくなんて、って思わされてるから。
朝日新聞「悩みのるつぼ」ですが、親から虐待を受けた相談者が、
年老いて弱った両親に対して愛情を感じられないことにどうしたらいいものか、と悩んでいらっしゃいます。
経済学者の金子勝氏は回答の中でこう答えられています。
日本の社会ではみな衝突を避け、日常の平穏さを望む結果、
いつも弱い者だけが苦しみや痛みを口に出せないまま死ぬことになります。
本音をぶつけ合うことのできない家族もまた、決して良くはなりません。
ほらねー、本音を出しましょう、って。
本音という言葉自体にネガティブな響きがありますが、それは本音が常に建前とセットになっているからでしょうね。
建前の裏に隠されている本音、出してあげないとかわいそうです。
特に親との関係で自分の思いを押し殺していらっしゃる方が非常に多いように感じます。
親というのは子どもにとっての最高権力者、自分の生殺与奪を握っている存在です。
そんな相手に対して歯向えることも本音を言うこともなかなか出来ないですよね。
できてる関係があるならば、それは素晴らしいものですよ。
親は自分が子どもを傷つけたことに対して無頓着です。
子どもが自分の言動によって受けたダメージを認めることはあまりないように感じます。
そこでダメージの負のスパイラルに突入です。
そんな負のスパイラルから脱出するためにはどうしたらいいか。
本音を出しましょう。
言いたいのに言えなかった親への不満、恨みつらみ、どうか口から出してください。
ネガティブな言葉を発することを戒めるものが多いですが、フタをしたって無くなるわけではありません。
出し切ることによってこそ、無くすことが出来るのです。
相手に受け入れられるかどうかは次のステップ。
まずは自分の中にダメージがくすぶっていることを認め、それを解放することです。
解放して、抑えられていた存在が納得すれば、相手に受け入れられるかどうかは気にならなくなります。
いや、ほんまでっせ。