井戸端会議の会話術：その２

2014-08-21

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続きが遅くなりました。

・井戸端会議が苦手です
・井戸端会議の会話術：その１

神戸に来てからほぼ３０年間、最寄り駅が元町って生活をしてるのですが、阪神大震災の前後３年だけ六甲の住宅地に住んでました。ずっと商業地区に住んでいたので、住宅地という場所は驚愕の異文化世界でしたね！！

この六甲時代が私の人生の最暗黒期です。しんどい時期、辛い時期はほかにもあるけど、この２年間に戻れ、って言われたらそれだけは絶対にイヤ！と拒むものです。

何がイヤだったかって？ママ友付き合いですよー。震災のすぐ後に出産したので。

ツイッターでいいもの見つけたけど、もっかい探しにいったけど見つけられない。ママ友という言葉がなんでイヤなのかというと、ママという関係性でメリットを共有するための損得の上に成り立ったものでしかないから、って意味合いのものだったように記憶。

子どもがいない友人からは、子どもがいる同士ってだけで共通の話題がいっぱいあるんじゃないの？と言われましたが、逆に子どもがいることしか共通項ないんですよ。同じ会社にいるってことはそれだけで共有できてるものがいっぱいあったのだな、って会社員時代にはうまくやることが難しかった人にさえ懐かしい思いを抱いてしまいましたよ！！

さて、教養という言葉があります。教養の反対（反対なのか？）は専門知識です。大学でも一般教養と専門と、って別れますよね。教養とはコモンセンス。つまり数多の人と共有できていることが大前提のものです。知ってて当然だ、ってものです。

教養とは初対面の人と３０分話をすることが出来るために必要なものだそうで。ほら、初対面の人とは政治や宗教の話しちゃいけない、って言うじゃないですか。当たり障りのない会話のキャッチボールを進めるためのツールが教養なのですよ。

お天気の話とか、その最たるものですよね。サンリオ・ジャニーズ・ネズミーが女子の世界での３大教養ならば、男子の世界は野球・格闘技・乗りものってとこでしょうか。これらの一般的には教養と見なされているものに乗っかれない人達が小数派の悲哀を味わうわけです。

暗黒ママ友社交時代、同じマンションにたいへん若いママさんがいました。若いんですけどいろいろ苦労されてるしおかあさんの厳しい指導のもと、それはそれはしっかりとしたお嬢さんなのですよ（余談：おかあさんがどれだけ厳しく指導してしっかり者の娘に育てても、デキ婚してダメンズになるのは防ぎ用が無い）。

子ども同士が同い年ということもあって、普段からお付き合いさせていただいていたのですが、ある朝マンション内で顔を合わせた時、そのママさんのクチからおはようございます、の次に発せられた言葉に私は衝撃を受けました。

タイガー・ウッズほんとすごいですね、と。

これ、私にとっては初対面の人から「どこの球団が好きなの？」と言われるのと同じくらいに困りました。

え、タイガー・ウッズってゴルフやんね、ゴルフの話題って朝イチに挨拶のようにするものなわけ？コモンセンスなわけ？さすがにタイガー・ウッズがすごいゴルファーだということは知ってオリましたが、新聞のスポーツ欄なんて読まないのだからその分安くしてくれ、と思ってる私にとっては朝イチでコモンセンスとして提示する話題ではないのですよ。

もちろん相手がタイガー・ウッズを知らなければ、タイガー・ウッズってのはね、ってそこからまた会話が続くのでしょうけれど、朝イチの話題として取り上げられるものなのか？と非常に不思議な感触がありました。このママさんにとってはゴルフの話題はコモンセンスなのですよ。

あ、もいっこ思い出した。知人がですね、幼稚園の送迎バスの朝のママさん立ち話でですね、ひとりのママさんから森鴎外の小説についていきなり話をされてたいへん当惑した、と。この方にとって森鴎外の話題とは誰とでも共有できるものなのか、もしくはワンマンショーにしたかったのか。

マニュアルというものは、移民がいっぱいいるアメリカにおいて、言葉が通じなくても業務をスムーズに遂行させるために生まれたものです。言葉が通じない、ってことが前提なのですよ。ツーカーじゃないんです。

目の前の相手と通じることが前提で話をするか、通じないことが前提で話をするか、社交においてはこのいずれかになるかで対応が決定的に違ってしまうかと思われ。小数派の悲哀を味わったことがない幸せな人は当然前者なのですよ。

まずは自分がどちらであるのか、を認識されてみることをおススメ。自分がどんなビリーフを持っているのか、に通じるものがあります。

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