08)桶谷式母乳育児〜溺れる者は藁をも掴む

母乳、あんまり、というかほとんど出なかったのですよ。「あら、出ないの」という母や元配母からの言葉に地味に傷つきました。3ヶ月で夜中の授乳が必要なくなり、さ、これで夜も寝れるようになるぞ、という頃でしたわ、家庭保育園を買ったのは。そして営業の人が桶谷式母乳育児教室をされてる稲田先生を紹介してくれたのです、母乳のことだけじゃなくていろいろ相談にのってくれるよ、と。

ほんま、私の母乳人生はこれで終わりだ、と思っていたのです。

が。

稲田先生の施術を受けたら、出るわ、出るわ、大げさでなく水芸のように母乳がピューピュー出るのです。施術台のまわりにはビニールシートが貼られていて、飛び散った母乳まみれでした。そして衝撃だったのが母乳の味。飲んでごらん、とスプーンにとって出された私の母乳の味はまさにミルキーの味だったのです!!ミルキーはママの味、ってほんとなんですよ!!!!

宋美玄あたりの方が「非科学的」なものに強くアンチでいらっしゃいますけど、実際に体験したことは否定できない。食べ物で母乳の味はかわるのです。身体を冷やしたら妊娠しにくくなるのです。母親が自分の食べるものに気をつけないと、その乳を飲む赤ちゃんに影響は出るのです。お肉や乳製品をとると、母乳はまずくなりました。デリケートな赤ちゃんはまずい母乳は飲まないのです(これ、ほんまですよ)。

稲田先生のもとにはひどいアトピーや喘息の赤ちゃんがいっぱい集っていましたが、うちのチビは「ここに来る赤ちゃんの中で3指にはいる弱さだ、このままじゃ大きくなれないよ」と言われ、私は完璧にびびってしまったのですね!私の持病のことを伝えましたら、私のためにも母乳を与えることは必要だ、頑張れ、と。指導は正直たいへん厳しく、離れていく方も少なからずでしたがなんたって藁ですからね、私はがっつりすがってしまったのですよ。

稲田先生はもともと腕利き助産師で母子のためにと桶谷式の技術を身につけられたのですが、それだけではいかんともしがたいものがあるとわかり、もともと稲田先生のもとで施術を受けられていた尾道の治療院の先生に難物件の赤ちゃんの治療を委ねられたのです。今でこそ生まれた時から東洋医学信奉者のような顔をしていますが、この時が私の鍼灸治療とのファーストコンタクトだったのですよ。

これまた宋美玄系では否定されてる舌小帯の手術、うちのチビも母乳をうまく飲めない子だったので受けさせました。それも手術の病院が実家の近くってどういうこと。あ、桶谷式はもともとうちの実家の近くが発祥の地なのですよ。これにも因縁めいたものを感じましたが。で、私にも手術をすすめられました。

皆さんご存知のように(知らんか)私は「らりるれろ」が言えないのですよ。別に「らりるれろ」が上手に言えるようになるためではないですが、手術を受けることで持病にもよい影響があるとのことで、そらーすがりますよ。元配には反対されましたが、持病に関する認識には元配との間でずーっとギャップがあり、私のすがる気持ちがわかって貰えないことへの隔靴掻痒感は最後まで無くならなかったので手術を強行いたしました。

舌小帯を切られた瞬間、麻酔はされてるもののごっつい痛かったのですが、鼻が通ったのですよ。それがどうした、と言われそうですが、あの感覚は衝撃でした。そして手術後、あきらかに体調はかわりました(もちろん好転)。残念ながら「らりるれろ」がうまく言えるようにはなりませんでしたが。チビも手術後は顔色が変わりました。それまでは暗闇で光って見えるといわれるくらい白かったのに、頬に血の気がさすようになったのです。

稲田先生はすがってくる人にはとことん向き合ってくださいました。儲けないんちゃうか、と思うくらい。重症の赤ちゃんを尾道までわざわざ連れていったりとかね。いかんせん私は持病持ちのVIP(?)さまですので、いろいろと気を配っていただきました。

桶谷式の創始者の方が隠居なさって富山から大阪に来られていたのですが、難物件はそこに行かされてました。私の腕とは段違いだ、と稲田先生はおっしゃるのです。私も稲田先生に伴われていきました。桶谷先生の施術を受けた後授乳しましたらですね、私の乳をくわえながらチビが「何、これ????」という顔で私を見るのですよ。「いつもの味とちゃうやんけ!!!」みたいな感じで。あれも驚きでしたねー。桶谷先生の施術はやはり別物だったようです。

母が胸にしこりがある、というので相談したら、母も桶谷先生の施術を受けることになりました。しこりは深刻なものではなかったようで、桶谷先生の施術で解消されたようです。

断乳をきっちりやらないと乳ガンのリスクが増えるということで、まー、その時もいろいろと指導はありました。指導には賛否両論ありましたが、ほんま私にとって稲田先生は強力な藁だったのです。先生に尻たたかれていたからこそ乗り切れた乳飲み子の時期でした。

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溺れる者は藁をも掴む(09)〜中濱治療院

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