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4)でき婚を繰り返すのはなぜ?
なかなかお気持ちが出て来にくいカーターくんです。出て来にくいということは、何か蓋をしているものがあるということ。 カーターくんは何に蓋をしていたのでしょうか。
実母さまやおねえさまのキャラクターもあったかもしれません、言いくるめられてしまうようになったのは。
そして女性の割合が多くて、女性が声をあげやすい親族内の環境だったのかもしれません。
女性の名前を呼べないほどのブロックができてしまう環境には、いったいどんな要素があったのでしょうか。
復習です。
カーターくんが物心つかないうちに実母さまはおねえさまを連れて別居、カーターくんは父方のおじいさまの知人のスナック経営ご夫妻のもとに預けられました。
カーターくんはそのご夫妻を本当の両親と思って育ちました。
一般的には実母が息子を迎えに来た、というのは美談になるでしょうけれど、もちろんおかあさまもカーターくんと一緒に暮らせるようにいろいろと手を尽くされたのでしょうけれど。
ど。
カーターくんはおかあさまをまったく知らないのです。迎えに来られても、周囲からは多分「よかったね」と言われたことでしょう。でも、カーターくんはおかあさまを知らないのです。
引き裂かれた痛みがあるなら迎えに来て貰えて嬉しいでしょうけれど、カーターくんは別に嬉しくないのです。おかあさまとの別離の痛みは味わっていないので。
っつか、養父母さまと引き裂かれることのほうが辛くないですか?本当の親だと思って幼少期を一緒に過ごした人たちと別れさせられるほうが辛くないですか?
実の親に引き取って貰えるのだから、養父母さまたちと離れることの文句は受け入れられません。
カーターくんも、養父母さまたちとの別れを悲しんだ、痛みを訴えた、ということはないようです。とても言える雰囲気ではなかったのか、別れを悲しむ暇もないくらいの唐突な出来事だったのか。
あまりやりたくないことですが、ここは私がそれを指摘しました。
6歳の男の子が、親だと思っていた人たちからいきなり引き離されて、会ったこともない人を母親だと言われ、そして見知らぬ人の中で新しい生活が始まる。とてもストレスフルではないですか?と。
だってトランスで出て来た3歳の男の子が気持ちを訴えたかったのは、養父さまだったのですもの。その頃、実母さまのことは知らないのですもの。
カーターくんの記憶から、養父母さまとの別れの辛さは消え落ちていました。実母さまたちとの新生活の慌ただしさ、そして女性の多い親族にいじられたこと、訴えられるのはそればかり。
出会う人はきっとみな口を揃えて言ったことでしょう、おかあさんと一緒に暮らせるようになってよかったね、と。
その言葉は、カーターくんに養父母さまとの別れの辛さを口にすることをさせなかったでしょう。蓋をさせてしまったことでしょう。
カーターくんは新しい環境でめいっぱい気を使って、反論もできず、ただいじられキャラに甘んじるしかなかったのです。言いくるめられざるを得なかったのです。
俺はさびしかったんか
俺は辛かったんか
養父母さまとの生活の記憶が少しずつ蘇ってきました。
現パートナーさまとの間の滞りの原因であるカーターくんの「言いくるめ癖」、自分の正当性を過度に主張するための手段である「言いくるめ癖」、それが養父母様との別離の痛みと、実母さまとの気詰まりな新生活、それが原因であるということは納得していただけたようでした。
ちっちゃいカーターくんの痛みをヨシヨシしてあげてくださいね。別れが辛かったんやな、気ぃ使って大変やったんやな、と言ってあげてくださいね。
それをやったら俺は言いくるめせぇへんようになるんやな?
そうです、やっていただくことはただひとつ、ヨシヨシだけです。
そしたら彼女の娘さんとうまくやれるようになるんやな?
これを何度も何度も確認されます。
これはですね、納得していない、ということです。頭ではわかっていても、過去の自分の気持ちのほどがまだ腑に落ちきっていないのです。言い聞かせようとしている、かなり好ましくないことです。
さて、出たカードをもう一度ご覧ください。
目指すものは「真実の愛」、ただしその相手が誰かはまだ確定ではありません。そしてカーターくんはパートナーさんではなく、パートナーさんの娘さんにばかり言及されるのです。
ここで新たな事実がカーターくんの口から告げられました。
俺、前の結婚もでき婚やったからな
今回、まだ入籍はされていませんし、未定でもありますが、一般的な順序とは逆に先にお子様を迎えられています。いわば「でき婚」です。
カーターくんは「でき婚」を繰り返しているのです。
繰り返すことには意味があります。
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終)でき婚を繰り返すのはなぜ?