流産　夫の共感も慰めもなく［読売新聞人生案内］

お体はもう大丈夫ですか。2人目ということはお一人目がいらっしゃるのでしょうから、ゆっくり休むことも敵わないかもしれませんが、少しでもお体を労ることをなさってください。

悪意ベースのほんまに悪い奴なら心置きなく恨み辛みをぶちまけることができますが、そうでない場合は、ネガな感情を持ってしまった自分を責めがちです。

わかってもらえないとね、辛いですよね。

これは自分を顧みても思うのですが、どんなに優しい人でも他者が望むようにその人の気持ちに寄り添うことはなかなか難しいです。

特に女性と男性の間には、思ってる以上の深い溝があることを前提にしたほうがいいかもです。

言わないとわからない
言ってもわからない
わかってもらうまで言葉を費やさなくてはならない

こと夫婦は、家庭という船を存続させ続けるために数多の交渉と折り合いの連続。

コミュニケーションにおいて手を抜かれがちなのが、確認。

自分の思いが伝わっているかどうか。

そして伝わっていなかった場合は、改めて伝える。
伝わるまで伝える。

一発で伝わらなかったら、受け入れてもらえなかった、と肩を落としていませんか。

＞遊びの心配をしているようでした
＞今回は流産してよかった、ともとれる発言
＞まるで人ごとのよう

Ｌ子さん、夫さんから望むような労りの言動がなくてお辛かったですよね。

そんなの、わざわざ言わなくても、慰めてくれて当然ですよね。

自分が当然と思っていることがなされなくて、自分否定沼に嵌まり込んでしまいましたよね。

確認してみないと夫さんの本意のところはわからないです。

本当に人の気持ちの機微を感じることができない人なのか、悪意のある人なのか。

ありがちなのは「たかを括ってるから」「僕らは大丈夫だと思ってるから」です。

わざわざ細かいケアやフォローはいらんやろ、なくても盤石の関係が築かれてるだろ、とあぐらをかいている。

その認識にギャップがあるなら、きちんと伝える必要があります。

私はあなたが思ってるより取り扱い注意なんだけど？と。

いやですよね、いやですよね、自分からわざわざ言うのって。

それも体がダメージ受けてしんどい時に。

でも、ちょっとだけ、伝える作業をいつもより念入りにしていただけないでしょうか。

それは、物の扱いをご存知ない夫さんに、丁寧に対処しなくてはいけないものがある、とわかっていただくためでもあります。

乱暴に扱ってうっかり壊してしまうことなく。

そういう力加減を知ることは、夫さんにとってデメリットにはならないでしょう。

いろんな物や人との付き合い方を丁寧に積み上げていけることになるだけで。

しかし、しかし。

もしも夫さんがそれを受け入れてくれない人であるならば、大切なご自分を委ねる相手ではないので、方向性の見直しが必要となるやもですね。

回答は大日向雅美（大学学長）さんです。