40代男性さま(Aさんとします)、セッションの内容をブログ化させていただきますことご快諾いただきました、ありがとうございます!
*
お悩みはですね、職場の環境がいつまでたっても改善されないこと。もう限界だ、やめたい、とおっしゃってます。たいへん有能でいらっしゃるのですが、職場ではいまひとつそれが納得できる評価となっていないようです。
これ、たいへん多いんですが、評価して貰えない、というお悩みの底にあるのは「欲しかった時に欲しかった評価が欲しかった人から貰えなかった」という穴ぼこなんですよね。セッションが終わった後では、ポイントはここだったんだな、とわかるんですが最中(もなか、ではない)は問題の本質がなかなか見えなくて、今回もちょっと迷走いたしました。
職場の環境改善を訴えていらっしゃいます。ぬるま湯につかっている人からしたら、Aさんの発言はうるさいのです。でも、Aさんはいかんせん有能なので、Aさんがやったことには誰も文句をつけられないのですよ、受け入れざるを得ないのですよ、でもAさんと同じものを自分たちが求められたら困るのですよねー、だってぬるま湯が好きだから。
Aさんのやり方でやれば、会社は収益があがるのです、現場の責任者からしたらAさん案を受け入れるほうがメリットに決まってるのですが、ぬるま湯勢の反発がすごいので責任者はAさんよりぬるま湯勢にすり寄ってしまっているのです。
が。
意見をぶつけあう機会がありました、Aさんは心おきなく自分の主張を通しました。誰も何も言えません、だってAさんは正しいのですもの。そして件の責任者がこう言いました。
Aくんの意見は正論や、みんなはどない思う?と。
漫画がアニメ化された時、声優さんのイメージが自分が思ってたものと違うことがありますよね。自分の頭の中で登場人物の台詞を再生していた声と、声優さんの声が違うのです。頭の中で再生されているものには、すでに自分のフィルターががっつりかけられているのですよ。
では上記の責任者の台詞、あなただったらどうんなふうに脳内再生しますか?
パターン1
パターン2
Aさんはですね、パターン2で再生してしまったのですよ。もとい、責任者さんの発言を、パターン2のフィルターで脚色して受け取ってしまったのですよ。なんや、俺の意見は受け取ってもらわれへんのや、と。
責任者さんはAさんにとっては威圧的で怖い存在でした。クチが悪い、とおっしゃってます。でもAさんが優秀であることはよくわかってくれています。
そう、これもよくあるパターンですけど、たとえばAさんが責任者さんのことをボロカス言ったとしますよね、そして私が、ほんま責任者さんはあかんねー、と同意したとしますよね、ほんまに責任者さんのことがイヤだったら、そうでしょ!とまたAさんから同意が返ってくるのです。
でも。
責任者さんのことが心底イヤではなかったなら。わかってくれていると信じていられるものがあるならば。いやいや、クチは悪いんですけど、ちゃんとわかってくれてはるんですよ、とフォローが入るのですよ。
否定しきれない気持ち、それは認めて欲しいのに認めて貰えない寂しさの現れでもあります。
Aさんは責任者さんが言った「正論や」にたいそうこだわっていらっしゃいました。何度もクチにされるのです、パターン2の言い方で。責任者さんはクチが悪いです、Aさんの望むパターン1の言い方では決して言ってくれないことでしょう。
でも、Aさんは言って欲しかったのです、全面的に自分を認められるような言い方で言って欲しかったのです。自分が望む伝え方以外は受け取れないのです。
なぜなら。
Aさんは認めて欲しかった時に認めて欲しかった人から認めて欲しいように認めてもらえなかったから。
誰から?
責任者さんはシャドーでした、認めて欲しかった人の。Aさんのちっちゃいちゃんは、認めて欲しかったもん!!と文句を言っていたのです、そして責任者さんの言葉を素直に受け取ることが出来なかったのです。
俺なんかどうせ認めてもらわれへんもん、というのがビリーフでした。世界は持っているビリーフの通りに再現されるので、Aさんが認めてもらえることはありません。もとい、Aさんが認めてもらえた、と思える状況になることはありませんでした。
実はリピーターさんでいらっしゃいまして、これまでもいろんなことを取り扱いましたが、今回ほどお気持ちが出て来たことはなかったと思います。1回でバシーっとすべてがうまくいくこともありますが、長年にわたってフタをし続けてきたもの、こじれてしまったものはほぐすのに時間かかりますわー。
これで全てが終わり、というわけではないでしょうけれど、フタを閉ざしていたものがかなり緩んだのではないか、という感触を得ましたよ。
問題は気付きの機会です。何に気づくべきか?
あなたの中で声をあげ続けているちっちゃいちゃんですよ。ヨシヨシしてあげてくださいね。