09)中濱治療院〜溺れる者は藁をも掴む

稲田先生のもとに週に一度尾道から来られていたのが中濱先生。

ググってみたら、ひょっとして今は稲田先生が尾道に行かれてるのかな?違うかな?

桶谷式を身につければ出産後の母子の手助けになるかなと思ったけども、ちょっと足りないかも、と危惧された稲田先生の助けになったのが中濱先生。赤ちゃん体操してるからおいで、と言われ中濱先生が来られる日に行ったなら、おおげさでなく赤ちゃんの芋洗い状態。稲田先生の施術を授乳中のおかあさんが受けたあと、赤ちゃんが中濱先生の施術を受けるのです。

病院に頼らずに済む子どものケア、と言えばいいでしょうか、これは一概に西洋医学を否定するものではなく、お医者さんに頼らなくてもおかあさんが自分の子どものケアを出来るようになるため、といった感じです。ま、代替医療にカテゴライズされるものがメインだったわけですが。

熱を下げる方法、アトピーや喘息に対応するやり方、いろんなこと教えていただけました。

ここでも(どこ?)持病VIP(なに、それ)の私はたいそう心配していただけました。いっぱいいっぱいになって泣き崩れてしまったこともありますが、その時中濱先生は「あんたの身体に何があっても僕が絶対にどうにかしたる!」って言ってくださったのです。

絶対にどうにかしたる

この言葉は楔となって私の中に打ち込まれました。そうも言ってくれる人がいる、という安心。それは豊田診療所のときも同じですね、豊田先生は「大丈夫だよ」と言ってくださったのです。その代わり、ちゃんと言うこと聞いてよね、と。今は求められているものが5しか出来てないけど、もしもなんかあったら10やれば大丈夫なんだ、って思えたんです。

チビが手に負えないくらい状態が悪くなったことがあって、その時は稲田先生が連れ立ってくれて尾道まで行きました。そして中濱先生のおとうさまである先生の施術を受けました。この時ねー、ちょっと、いや、かなり不思議なことがあったのですが、それはここでは記述を控えます。でもその摩訶不思議さは、中濱先生の施術への信頼度をさらに増したものだったのですね。

いかんせん短時間で多数の赤ちゃんに対応しなくてはいけないので、ちょっときつめの施術ではありましたが、その効果はチビもわかったようで体調が悪いと、中濱先生のとこに行く、と言うようになりました。母乳を卒業した小学生の子もひとりで中濱先生の施術を受けに来ていましたよ。私も施術していただいてました。ここでの施術体験で鍼灸ってこんなものなのか、と思わせられたのですが、そうじゃなかったということがわかるのはその数年後です。

チビが乳飲み子ではなくなって、母乳卒業後の子ども枠がいっぱいいっぱいになったこともあって稲田先生のところから足が遠のいてしまったのでした。

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溺れる者は藁をも掴む(11)〜明元堂

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