終）してあげたい無間地獄

2019-06-21

これ↓の続きです。

４）してあげたい無間地獄

セッションの最中（もなか、ではない）気になることがありました。
サリーちゃんね、尋ねたことを答えてくれないのですよ。
リンゴとミカン、どっちが好きですか？と尋ねたら

鯖がキライ

みたいな答え方をされるのですよ。リンゴもミカンもキライ、鯖が好き、でもなくて、鯖がキライ、です。
いや、鯖のことは聞いてないんやけど。
なおかつ、鯖がキライ、と答えられる前にちょっと考え込まれるのですよ。考えた結果が鯖かいっ。
はい、考えた結果が鯖なんです。サリーちゃん、一生懸命考えているんです。
人の話を聞かずに。
ちょっと懐かしい鉄板記事です。

私ってアホなの？

サリーちゃんは怒られっ子だったわけではありません。何かが怖くて、ガードのための言い訳体質になっていたわけでもありません。では、何がサリーちゃんに人の話を聞かせないようにしてしまったのか。
問いに答えるというのはいわばキャッチボールです。会話とは言葉のキャッチボールです。
相手に応える、ということです。
サリーちゃんは相手から投げられたボールを受け取ってそれを投げ返しているのではありません。相手が投げたボールとは違うものを投げて寄越すのです。投げ返す、ではないのです。
サリーちゃんはキャッチボールができていませんでした。だっておかあさんがしてくれなかったから。
おかあさんがサリーちゃんにしてくれたことは、おかあさんがしたいこと、やればいいと思ったことで、サリーちゃんがして欲しいことではなかったのです。
サリーちゃんは自分がして欲しいこと、して貰えてないのです。でも、おかあさんは精一杯やってくれている。
だから。
やって貰えてる、自分がやって欲しいことを、と大いなる勘違いをしてしまっていたのですね。
やって貰えてはいたけど、それはサリーちゃんがして欲しいことではなかったのです。
人がして欲しいことをしてあげるのなら、ゴールはあります。その人がして欲しいだけをしてあげればいいのだから。
でも。
相手がして欲しいかどうかもわからなければ、ゴールはありません。して貰ったほうも、何をどう受け取ればいいのかわかりません。してくれてるんだ、ありがたいんだ、喜ばなきゃ。
何を？
してあげたい、という相手の気持ち。自分の意向とは関係なしにしてくれていること。
しかし、これでは何も埋まっていません。穴の正体がわからずに物を放り込んでも穴は埋まらない、というのと同じです。だから、穴ぼこの正体を見極める必要があるのです。
相手のwants や needs を確認すれば済むことです。もっとして、もういいよ、別のがいい、等々。
穴を埋める実体はなく、あるのはただ「してあげたい」という気持ちと、「してあげたいという気持ちを受け取ること」だけ。
ゴールの見えない「してあげたい」が、サリーちゃんを「してあげたい無間地獄」に落とし込んでしまったのです。
しかしサリーちゃん、無間地獄から脱却するために、「してあげたい」以上のもの、もとい、気持ちだけではなく具体的に提供できるものを習得せんと資格講座を受講することとしました。やればいいぢゃん！！
なのに不安になってしまったのはなぜか。
では、自信とは何か？を復習です。
自信とは再現性です。これをやったらこんな結果が得られる、と「自信」を持っていえることです。それはやったから言えることです。やってないのに、結果がどうなるかなんてわかりません。そのわからないことを「自信がない」というのです。
サリーちゃんがやっていないこと、それは相手とのキャッチボール。相手が必要とするものを提供すること。ゴールがしっかりとあること。ゴールまで進むぞ！と決めて、ゴールに到達することができたなら、ゴールに到達する自信ができます。
資格をとる、というゴールを初めて設定して、そこにたどりつけるかどうか「自信」がなくて不安になっちゃったのではないでしょうか。
やってくるものをこなしていく、というやり方もあります。想定外のことに対応できるのもそれは才能でしょうけれど。
ど。
それには再現性がないのです。
ゴールを決めて、それにたどりつくということは、再現性があるのです。だから決めたゴールにたどりつけると、自信になるのです。決めてやったことは自信になるのです。やれたぞ！と。
ギフトカードとして、「恵まれた才能」が出ました。いまだ発揮されていない、ものすごい才能が眠っている、宝のもちぐされ状態である。
サリーちゃんが持っている才能とはなんでしょう。
自分の「してあげたい」だけを動機とするのではなく、人の「して欲しい」に的確に応えることができる力、だったらいいですね。
どうぞ、お力を発揮なさってください。
そして。
おかあさんがサリーちゃんにちゃんと向き合ってくれてなくて寂しかったね。
丶(・ω・｀) ヨシヨシ
終わったつもりが、↓書き漏らしがありました！