3)頑張れない(過去記事再掲)

初出:2016/09/29

試験勉強を頑張れないのはなぜ?

全国1000万の「やる気がおきない病」のみなさま、お待たせしました!新たな症例のご紹介ですっ。症例をご紹介させていただくのは、私だけじゃなかったんだ、と少しでもご安心していただくためなのですが。が。
今回、あまりにオフレコ項目が多く、伏字だらけになってしまい伝えたい内容をちゃんと伝えられるかどうかはなはな不安なのですが、なんとか頑張ってみたいと思います。
既婚女性さま、ン十年にわたって勤続された職場でのお悩みです。
が。
ン十年のお話を実に詳しく語ってくださるので、なかなか進みません。何度、「で、今のお悩みはなんなんですか?」と話を遮ったことか。
みなさんご存知のように(知らんか)コネクトロンはセッションが始まったらすぐに問題解決というゴールへと猛進いたします。傾聴というより、問題解決に必要な要素をひっぱり出すという感じです。私が知りたいと思ったこと、必要と思ったことをお尋ねするのです。うん、聞くより尋ねるほうが圧倒的に多いですよね。
職場でイジメ的なこともある、上司からちゃんと評価されていないという状況もある。
が。
どうにも話が見えないのですよ。じゃあ、どうしたいの?がはっきりしないのです。
カード開きました。

1:イヤーカード「運命の輪」
参考エントリー:ジャミロット「運命の輪」
2:ブロックしているもの「暗いストーリー」
3:では、どうするか「選択」
参考エントリー:セラピーカード「選択」
4:得られるもの「恵まれた才能」
参考エントリー:セラピーカード「恵まれた才能」
5:現状「隠者」
参考エントリー:ジャミロット「隠者」
「恵まれた才能」が出るということは、宝のモチグサラーさんです。眠った才能を開花させていただかなくてはなりません。
ン十年、新卒で同じ会社でお勤めです。よほど居心地よかったのか、といえばそうでもなさそうです。配属された部署も第1志望ではありません。ン十年勤続された必然性がどうにもわからなかったのです。
そして、これからも勤め続けることを希望されています。そのことにちょっと困難があるようなのです。
勤続された最大のメリット、それは「安定」でした。たしかにひとつの勤務先で、途切れなくお給料は貰えていますけど、いろいろと波乱万丈で安定という言葉はちょっとそぐわないものがあります。
結婚もされています。結婚することが会社を辞めることに繋がるどころか、さらに強く残留させられることとなりました。それはご主人さまの不安定さを支えるためです。だったら尚更のこと、より力を発揮できる土俵に居場所を変えたほうがよさそうなものですが、それはご主人さまが望まれることではありませんでした。
力を発揮することが出来ないのです。発揮させてもらえないのです。ン十年にもわたって、達成感、充実感につながるような力の発揮の仕方をなされたことがないのです。
さ、力のある方が力を発揮できないとどうなるか。拙ブログのベテラン読者のみなさまならおわかりですよね。え?わからない?追試です、追試!!
力のある方がその力を本来の生産的な分野に費やすことができなかったら、行き場を失ったそのエネルギーはトラブル解消に力を発揮するのです。トラブルを「引き寄せる」のです。
トラブル解消に力を費やすなんて不毛です、だったらちょっと高めのハードルを設定して、それをクリアするというのが本来のあり方なのですが、なぜそれが出来ないのか。
そこにあるのは「暗いストーリー」、深いあきらめです、「どうせ、ダメだわ」、「どうせ、できないわ」。これは失敗による痛みではありません、頓挫させられた、横槍いれられた、自分ではいかんともしがたい他者からの干渉によるものです。誰かがさせてくれなかったのです。望みを果たさせてくれなかったのです。
誰が?
おかあさまでした。
おかあさまについてはすぐに言及されたのですが、会社にひきとどめられることが安定志向ゆえ、その安定志向はおとうさま所以のもの、と出てきたのでおとうさまに的を絞ってしまったのです。
苦労人で安定志向のおとうさまの「せい」で、我慢するようになってしまった。ここでビジュアルスクワッシュをすることにしました。

我慢することで得られるのはピンクの「うれしい」、
我慢しないことで得られるのは黄色の「温かい気持ち」、
両者を統合すると水色の「マック」になりました。
マックが来てくれたらどうなれるか、
今の環境のままで、見落としていたものを見つけられる、と。
んー、あくまで「今の環境」です。では、見落としていたものとは何か。
妹さんがいらっしゃいます。ご本人さまはおかあさまの意に沿う道を進んでこられましたが、妹さんは自分の意思を通されたそうなのです。そういうやり方もあったのだ、というのが「見落としたもの」だったのです。
妹さんは自分の進みたい道に進めたけど、ご本人さまは進めなかった。それはおかあさまからのコントロールがあったから。
おかあさんの「せい」で進みたい道に進めなかった。
と、いったんは口にしておきながらですね!この方もすぐにおかあさまをかばわれます。でも、進みたい道に進んで、やりたいことをやってきた、と。閉じていたフタがうっかり開きそうになっても、おっと、いけない、とまたフタをされるのですよ。これはセッションのほとんどで見られる光景です。
おかあさまにまつわる、心地よくない光景を思い出されました。そこから出てきた気持ち、「ひどい」をターゲットとしてトランスに入っていただきました。

参考エントリー:フルセッションの流れ

出てきたのは3歳ちゃん、弟さんとおもちゃの取り合いをしています。そこで気持ちを訴えたかったのはおとうさん。
あれ?おかあさんじゃなくておとうさん?
一応、70歳の未来まで進んで、また3歳に戻る、ということはできたのですが、どうにもお気持ちが出てきません。だっておとうさんじゃないものね。
ようやく出てきたのは、子供に向き合ってくれなかったおかあさまの姿でした。互いに関心がないバラバラの家族。おかあさまから早く離れたくて結婚したのかもしれない、とおっしゃいました。
もともとたいそう優秀でいらっしゃったのに、褒めてくれない、逆に足をひっぱるようなことをする、可能性の芽をずっと潰されていたのです。それが自信のなさにつながっていて、大舞台でチャレンジすることをおしとどめていました。
さ、これでだいたいのものは出てきたようです。後は一歩を踏み出すだけです。進みたい方向もとても具体的に定まっていました。が、資格試験というハードルがあります。その勉強を頑張れない、というのが実は一番の問題だったようです。
なぜ、頑張れないのか。
頑張って成果を出すことに、ご主人さまがあまりいい顔をされないそう。それでは頑張れませんね。
頑張っても褒めてくれない、認めてくれない。その道に進むことを許して貰えない。この深いあきらめ、「暗いストーリー」の根っことなる出来事がありました。
話をうかがって、「それ、すごいですね!」と思わず言ってしまったくらいの高いハードルを乗り越えていらっしゃったのですが、そのことに対しておかあさまが認めてくれないどころか、とても強い否定をされたのです。それが進みたい道を決定的にとざしてしまうことになっていました。もともととても優秀でいらっしゃるので、第2候補の道もそれなりに可能性のあるものだったのですが、自分で選択したところをあきらめざるを得なかった、というのはご自身の未来に何かを望む、欲しいものを得ることを自分に許す、ということをさせなくなってしまったのですね。それがン十年にわたって不本意な場に身を置かざるをえなくなり、鬱屈したエネルギーがトラブルを引き寄せ続けることとなったのです。
やるべきことは、持てる力をちゃんと発揮すること、です。
こんなことすっかり忘れていたのに、というエピソードがいくつもありました。それこそが、フタをして見ないようにしてきたこと。自分はやりたいことをやってきた、と無理矢理に言い聞かせてきたことです。
セッション開始当初、なかなかお悩みの的を絞ることができなかったのは、ご自身がその鬱屈したものに気づいていらっしゃらなかったからなのですね。実はその鬱屈を体現したシャドーである存在がしっかりといました。そのシャドーにずっと苦しめられていたのです。
拙ブログを見つけてくださったのは最近だそうで、シャドーという考え方も馴染みがないようでしたが、乱暴にいうならばそのシャドーとは「なりたかった私」です。ほんとは私もそうなりたかった。なりたいけどなれなかった。なので全面的に認められる憧れの存在とはしません。なんであの人が!というもどかしい気持ちを伴うものです。
なりたいものがあった、進みたい道があった、でもそれは果たせなかった。
道をとざしたのはおかあさん。
そして、その道の入り口に立っているのに、一歩を踏み出すことができなかった、試験勉強を頑張れなかったのは深いあきらめがあったからです。どうせ、できないから。どうせ、やらせて貰えないから。
その「どうせ」の上書きをすることにご主人さまも加担されていました(もちろん、ご主人さまにその自覚があるわけでなく)。
タイムラインでたどり着いた70歳の姿、実にしっくりくるものでした。なんでも実現できそうな気がする、とおっしゃっていただけました。遠回りしたン十年、そこで蓄えられたエネルギーを爆発させていただきたいですね!!
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