３０代の公務員女性。父は私が中学生の時に借金から逃げるために蒸発し、それから２０年会っていません。今はどこかで生きているということしか分かりませんが、「今の自分は幸せです」とひと言、伝えたい気持ちがあります。
・父の借金のきっかけは趣味の車やバイク
・借金を重ね続け、全てを捨てて逃げるに至った
・学資保険も勝手に解約され返済に充てられた
・母が泣きながら教えてくれた時、父は子育てを完全に放棄したと思った
・そんな父が亡くなったら誰かが知らせてくれるか
・最期に会う機会があれば会うべきなのか
母や夫は、そんなことを考えてどうするんだとあまり親身になってくれず、一人で悩んで眠れません。大人になって男児２人を育てている今、昔の父との楽しいことばかり思い出します。心の持ちようを教えてください。（北海道・Ａ子）
あなたの罪悪感を消滅させる
ヨシヨシする人ヨシヨシスト
いまぷ です。
相談者さんは現在、幸せなのでしょうね。
お父さまの”せい”で被ったデメリットも多々あったでしょうに、「楽しいことばかり思い出す」とは。
何がデメリットの記憶にフタをしてしまっているのでしょう。
私が相談者さんのお母さんなら「あんたはお母さんの苦労、全然わかってないな！」とキレそうです。
今日は易に尋ねてみます。
沢雷随の２爻、つまらない人と関われば立派な人とのつながりを失いかねない
未来を示す之卦は兌為沢、誠を失わずにいれば悔いはなくなる
解決策を示す互卦は風山漸、すでに手にしているものを大切に少しずつ進んでいく
父と母のもとに生まれ、父と母からもらった養分で育っていく。
相談者さんは現在、自分が母となり夫さんとともにお子さんを育てていらっしゃる。
ご自身が養分となって。
ご自身が現在、つらい状況にあったなら自分に欠けているものに恨み事のひとつも言いたくなったことでしょう。
しかし、相談者さんは夫さんとお子さんがいてくれる現在に、満ち足りていらっしゃるのではないでしょうか。
その満ち足りている根拠をお父さまに求められたのではないかというように感じます。
自分が現在満ち足りている根拠、父と母が揃ってあるものならば、自分にも父からもらった養分があるはずだと思われたのでは。
お父さまからもらったもの、楽しい記憶、確かにあるかもしれません。
しかしお父さまから貰ったものを補って余りあるものをお母さまは相談者さんにくださったことでしょう。
現在、不足がなく入れるのは夫さんのおかげでしょう。
ご自身が生きることに真摯に向き合っていらっしゃるからでしょう。
お母さまは苦労された分、たとえ楽しい思い出があったとしてもそれを素直に受け取れる状態ではないようです。
相談者さんと思いを同じくできないことに、お母さまが罪悪感を抱きかねません。
楽しい思い出は相談者さんの宝物として胸に秘めておかれることをオススメします。
人によって宝物は違いますから。
回答は藤原智美（作家）さんです。
思い出は、記憶を編み直して作る美しいストーリーです。人はそれをもとに、自分の過去を肯定し、今日を生きのびることができます。お父さんがあなたに残していった思い出を糧に、幸せな家庭を築いていかれるように願っています。
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