70代後半の主婦。過去に何度も詐欺被害に遭い、大金を失いました。
「今度は取り戻せるかも」と考え、ついうまい話に乗ってしまいます。未公開株、米国株、暗号資産などの取引話で、だまされた時は、もうやらない、と思うのに、数年たつと当時の苦しみや悩みを忘れてしまうのです。
資金は約10年前に亡くなった夫の遺産で、息子が「僕はいらないからお母さんが持っているように」と言ってくれた大切なお金をほとんど取られました。警察に届けましたが、詐欺グループは捕まっていません。
今は、「人の口車には乗らない」「安易に大金を振り込まない」と決意し、年金でつつましく暮らしていきたいと考えています。
息子は、私が今後、借金をしてでもうまい話に乗るのではと心配し、「ギャンブル依存症だから病院へ行ってほしい。行かなければ親子の縁を切る」と言います。病院に行ったほうがよいですか。(徳島・I子)
行ったほうがいいです。
終わり。
(・ω<) てへぺろ
それは息子さんを安心させるためです。
今後、どんな話に引っかかって、息子さんが保証人にさせられるような恐れがゼロとは言い切れないでしょう。
で。
それとは別に。
「うまい話」というのは、労を厭うということです。
楽して儲けたいのです。
それは、楽じゃないけど体を動かすなり頭を使うなり時間を費やすことで得られるものが確実にある、という実体験がないからです。
逆にいうなら、使える体や頭や時間がないということです(無駄にできるものはあってもね。
お、いい例えが思い浮かびました。
一条ゆかりの有閑倶楽部。
玉の輿を狙う黄桜可憐、いかに男を落とすか、美容と謀略に余念がありません。
しかし、費やした努力が功を奏することはあまりありません。
知性派の白鹿野梨子はそんな可憐を見て思うのです、そのエネルギーを自分の知性を磨くことに使えば、そのほうがよほど望む経済力や地位を得られるだろう、と。
いわばI子さんは黄桜可憐なのです。可憐の基盤は親の経済力。I子さんは夫さんの遺産。自分が汗水たらして得たものではないから、無駄遣いができちゃうんです。
もいっこ例えを。
きれいにパック詰めされた苺、果物はデリケートだから機械で放り込むなんてできないです。全部、手作業です。イチゴを1パック詰める作業、ご自分だったらいくらで出来ますか?育てるとこから考えたら、1パック500円なんて安いものでしょう。一粒も無駄に出来ません、大切に味わいます。
無駄遣いしないでおこう、と思っても、なかなか出来ないですよね。じゃあI子さんが無駄にしているものが、夫さんが残した大切なものだと思ったら?I子さんは夫さんが残してくれた、夫さんの大切な思いを、溶かしているのですよ。
あーあ、夫さんかわいそう。回答は佐貫葉子(弁護士)さんです。
今後は何事も息子さんに相談して、立ち会ってもらうことが必要です。「お父さんの遺産をお母さんが持っているように」と言ってくれる息子さんは、あなたの何よりの財産です。息子さんの安心のために専門病院で受診し、診断を受けることは有益だと思いますよ。
お金の使い方で、その人の大切なものがわかるっていいますし、おすし。
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